
創業明治元年。東京都墨田区に工房を構える押絵羽子板の老舗、むさしや豊山。当主で五代目となる野口豊生さんは昭和25年東京生まれ。父 野口誠之助のもと7歳から修行に努め、22歳から本格的に製作をはじめました。その長いキャリアから羽子板をあらゆる面から熟知しており、東京都指定伝統工芸士、東京都優秀技能者東京マイスター、節句人形工芸士など様々な肩書の持ち主でもあります。
羽子板本来の独特な美しいフォルムを活かした、スッキリとした全体造形。
描かれている女性の骨格や手の表情などが女性らしくしなやかで絵としての完成度が非常に高く、お顔も上村松園などの美人画を参考に色気のある仕上がりになっています。
一つ一つのパ-ツの絶妙な綿入と、絶妙な差し込みにより、しっかりと前後感を出すことによって、薄さの中で見事に立体感を表現しています。